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HOME > BLOG > パッケージマーケティング > 【ご存知ですか?デザインコンペの意外な落とし穴を!コンペでパッケージデザインを集めようとするときの注意点!】
2015年10月19日

【ご存知ですか?デザインコンペの意外な落とし穴を!コンペでパッケージデザインを集めようとするときの注意点!】

【ご存知ですか?デザインコンペの意外な落とし穴を!コンペでパッケージデザインを集めようとするときの注意点!】

おはようございます。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。

今回の質問はペンネーム「欲張り社長」さんです。
質問はこちら!

欲張り社長
「今までのデザイナーにマンネリしてきたな。
今回はデザインコンペをしてみようと思ってるんですが、いかがですか?」

なるほど。わかります。わかります。
ところで、こんな話をご存知でしょうか?
ちなみに、誰もが知っているBOSSの缶コーヒーのパッケージ!
大きくBOSSのロゴが採用されていますね。

BOSS

あのロゴ、実は社内コンペで落選しそうになっていたんだとか。。。

まぁ、その話は最後にして、一般的なパッケージデザインコンペについて、
私の考えをお話させていただきますね。

だいたい、コンペはこんな形になります。
「新商品こちらのパッケージデザインを複数のデザイナーからコンペ形式で受け付けます!」
今回のコンセプト 若い主婦に受けるお菓子
形式 70mm×100mmのシール カラーデザイン
報奨金 採用者には5万円
納期 2015年10月末日

さて、10月末日の締切の日になりました。
今までは一人のデザイナーから2~3案しか選択肢がなかったのに、
それで、10万円かかっていたのに、
今回は10人のデザイナーから、30案も集まる!
思わず叫びたくなりますね。
「やったー!」

嬉しくなる気持ちもわかります。
「どうやって、選ぼう!」と期待に胸をふくらませます!

ちょっと待って!
・・・ここで落とし穴があるんです!
「あれ?なんかいっぱいあるけど、ええんないなぁ~」

ちょっとここで、コンペに関するメリットを明らかにしましょう。

<企業側のコンペのメリット>
●コンペを仕掛けることで社内が活気づく
●複数の応募が集まり、選択肢が増える。
●今までにない提案がでる可能性がある。
●低価格で抑えることも可能。
●新しいデザイナーとの出会いがある。
●「全員で選んだ」という一体感も生まれる。

うぅ~ん、いいことだらけのようですね!
じゃあ、デメリットも明らかにしてみましょう。

<企業側のコンペのデメリット>
●見当違いのデザインが集まる恐れがある。
●コンペに勝つためのデザインであり、コンセプト通りのデザインでない場合がある。
●基本的にはいいものがなくても一つを選んで報奨金を支払わないといけない。
●シリーズ品がある場合、その商品と全くイメージが合わなくなる。
●真にコンセプトを共有できるデザイナーが育ちにくい。
●社内にちゃんとコンセプトを打ち立てる能力が育たなくなる。
●賛成多数の原理に流されて、特徴あるデザインが選ばれない。

そうなんです。
実はいろいろとデメリットがあるんですよね!

しかも、最終選考でも気を付けないといけないこともあります。

<社員全員投票で選ぶ場合>
これはお奨めしません。
なぜなら、もっとも「無難」なデザインが選考される可能性が高いからです。
しかも、社長はそのことが分かっていても、覆せません!

<少数の審査員が会議で選ぶ場合>
こちらがお奨めです。
・・・が、「コンペに勝つため」のパフォーマンス優先の派手なデザインもたくさん出てます。
こちらに流されないように、かなりの注意が必要です。
だって、コンセプト通りではないのですが、魅力的に見えますから。

ね。
結構、大変ですね。

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ここでBOSSの話に戻ります。
コンセプトとしては「理想のBOSS像」です。
コーヒーの苦さ・砂糖の甘さ・ミルクの優しさを兼ね備えた「時には優しく、時には厳しく、頼れる男」をデザインされています。

だから、
●特定のモデルは存在しない。
●見る人がそれぞれの「理想のボス像」として自由にイメージできるようにしている。
こんな表現になっているんですね。

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社内では「喫煙している人はアカンでしょ!」とか「誰やねん?!」で本当に落選しそうになったそうですが、
一人の熱いデザイナーが「絶対にこれがいい!」と押し通したデザインだそうです。
この一人の熱い思いがなかったら、BOSSはここまで売れてなかったでしょうね。

欲張り社長さん、長い話にお付き合いをありがとうございました。
コンペ形式のメリット・デメリットが伝われば幸いです。
何より、「熱い思い」が大切なんですね~!

この記事を書いた人

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パッケージマーケッター 松浦陽司

1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。

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